Moff

       

お問い合せ

モフトレ通信

モフトレ通信 -Vol.024-「介護保険からの卒業を!自立支援介護理論の実践」

2021.07.15

 

「2005年当初、パワーリハの導入に、私は反対しました。」

 

こう語るのは、リハビリ特化型半日デイの先駆者たる社会福祉法人梅の樹会フラワープラム(http://www.flowerplum.jp/、以下、フラワープラム)の 秦佳保林 在宅部長。現在は、一般社団法人日本自立支援介護・パワーリハ学会(https://jsfrc-powerreha.jp/about/)認定の上級指導員として、普及側の第一人者だが、当時の秦さん(理学療法士)にとっては、パワーリハは合点がいかないところもあったようだ。

 

 

【お世話介護から自立支援介護へ】

 

フラワープラムは、竹内孝仁氏(現日本自立支援介護・パワーリハ学会理事長)が提唱する自立支援介護理論を実践している。具体的には、「水分摂取、食事、排便、運動」を基本に体調を整え、軽負荷・反復運動(マシントレーニング)で身体動作を改善、生活の中での活動量を増やすことで体力を回復し、意欲や活力を取り戻させ、行動変容に導いている。

 

秦さん曰く、基本に忠実に、いかに丁寧に理論を運営モデルに落とすかに腐心された、とのこと。いまやセラピストがいなくても質の高いサービスを行える体制を実現している。

 

 

【「介護保険からの卒業」という出口】

 

フラワープラムは、要介護・要支援・事業対象者別にクラス分けし、利用者とともに「介護保険からの卒業」という出口を目指している。「介護保険からの卒業」とは、厳しい事業環境下での経営にとっては矛盾をもはらむ。しかし、卒業後こそ高齢者のメンタル・フィジカルの維持は課題となるのである。フラワープラムは、「住民主体の通いの場」の支援活動も行いつつ、保険外のリハビリサービスもラインナップすることで、地域のリハビリ難民の受け皿としても機能し、選ばれる施設になっている。

 

秦さんの話の端々から窺えるのは、経営者の先見性。
「法人理念で選ばれるように」という創業の精神は、今なお確かに息づいている。

 

以上

 

過去に配信した記事はこちらです
モフトレ通信バックナンバー