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モフトレ通信

モフトレ通信 -Vol.025-「利用者ではなくお客様!地域密着スーパーマーケットによる総合事業」

2021.07.29

 

昭和13年(1938年)創業、名古屋圏の地域密着で総合小売業を展開する株式会社清水屋(https://www.shimizuya.co.jp/index.html)は、2013年よりデイサービス事業(ゆうあい倶楽部)を行っています。事業責任者の江口様にお話しを伺いました。

 

【毎週日曜日に娘さんと一緒にお買い物にくる一人暮らしのおばあちゃんの話】

 

なかなかデイサービスに行ってくれなくてね・・と、娘さん。
自分にはまだ動けるというプライドがあるし、要介護の人と一緒にいると自分の未来を見ているようで辛いみたいで・・。スタッフはケアが必要な人につきっきりで放っておかれるから、運動しに行ったはずなのにソファーに座っているだけになってしまうし・・。

 

そんなお客様の声をきいて、江口さんは、こう考えた。

 

家族の時間をつくるために、家族の意向で仕方なく、ご本人は後ろ向きだが通うデイサービス・・それでは、続かない。自分の意思で通いたくなるようなところでなければ。清水屋だからこそできるサービスがあるはずだ!

 

清水屋「ゆうあい倶楽部」は、総合事業に特化し、要支援者・事業対象者のみを対象に、少人数・短時間で運動を中心としたプログラムを行うデイサービスである。「ゆうあい倶楽部」が掲げる“いつまでも自分の足で歩けるように”というコピーは、“いつまでも馴染みのお店にお買い物に行けるように”と脳内変換されることで、リアリティーを増す。お買い物は、外出機会であり、運動を促進する。

 

 

【スタッフと一緒に店内を歩いて自分でお買い物するプログラム】

 

「ゆうあい倶楽部」は、同じ建物にある清水屋のショッピングセンターをうまく利用して、スタッフが利用者のお買い物を介助するという生活リハビリプログラムを提供している。これが好評である。家の冷蔵庫の中身を考えたり、お釣りを計算したり、ショッピングは総合的なリハビリとなる。長距離歩行訓練は面白くないが、お買い物は面白い。

 

しかし、このサービスの提供は案外容易ではない。顧客の声に傾聴し、接客業の延長線上でコトを考える。これが思考習慣として定着している清水屋さんだからこそのホスピタリティーがそこにある。
「利用者ではなくお客様」
「身体を使うより、気を遣える事の大切さ(気配り・目配り・思いやり)」
「オペレーションを確立させ、接客の感じの良さを前面に打ち出す事が大切」

 

地域密着で愛され、地域の暮らしにハピネスをもたらしてきた清水屋さんならではの介護予防事業に、今後とも大いに期待したい。

 

以上

 

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